松村堂

気になることは、気にとめる事にしました。

老人の困った行動はボケが原因と限らないとか

 

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人間、歳を取ると、周りを困らせる行動をとることが増えます。「約束を完全に忘れてしまっている」「赤信号でも平気で渡る」「高額商品をいきなり買ってしまう」など・・・。高齢者がこうなってしまうのは認知症でボケてきたからと思うのが、普通かもしれません。専門医師によると、こういった行動は、ボケや性格によるものというよりも、老化による体の変化に原因があると考えられるそうです。そしてその根本的な原因と、どう解決するべきなのか、どう予防するべきかを、医学的な資料を参考に考えていきましょう。

 

老化の原因が分かれば、答えも見えてくる

そもそも老化による体の変化について真剣に考えたことがあるでしょうか? 僕も含め殆どの人は、普通そんな事は考えません。しかしそれを知ることは、非常に重要な事らしいのです。知った上で、それに対する対処・対応を間違えなければ、高齢者が困った行動を起こしてもイライラしなくなり、冷静に対処できるかも知れません。高齢者自身は、思うように体が動かなかったり、周囲と上手にやり取りできなかったりすることに卑屈になるなど不安をいっぱい抱えて毎日を過ごしているのです。

 

 

赤信号でも信号を渡る高齢者の真意

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高齢者は信号が赤になっても、平気でゆっくりと渡る姿は、よく目にする光景の1つです。どうしてそんな行動をとってしまうのでしょうか? 車のほうが止まってくれると、老人が思っているからか、あるいは渡り切れるという自信を、老人が持ってしまっているから実際そんな高齢者は、非常に少数派にすぎません。やはり高齢者は老化による体の変化が原因と考えるべきなのです。

正直僕も知りませんでしたが、そもそも日本の信号機は赤になるのがとても早く、特におばあちゃんには渡り切れないように作られています。歩行者が1秒に1m歩いた後に赤になる設定になっているのですが、85歳を超えると男性は0.7m、女性は0.6mしか歩けないのです。また、高齢者は信号機をそもそもよく見ていません。それは信号無視ではなく、老化で瞼(まぶた)が下がってくるから、信号機が設置された上のほうがよく見えないことや転倒すると寝たきりにもなりかねず怖いので、下を見て歩かないと不安などが挙げられます。さらに腰が曲がってしまうから、信号機はよく見上げないと見えないなど、多くの老化による体の変化が関係してくるのです。なので、そういった事情を知っていれば、「歩くのが遅いなあ」とか「なんで信号無視してるんだ?」と苛立つことも減るでしょう。対策として、瞼(まぶた)の下がり防止には「目を強くつぶってから強く開けるという運動を、1日10回程度行う」「メークを落とす際は、瞼を強くこすりすぎない」、転倒防止をして歩行速度を速めるには「シルバーカーを使う」「簡単なスクワットで足腰を鍛える」などが解決策の一例となります。いずれも、そんなに難しい方法ではありません。

 

 

約束を忘れているのではない

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約束したのに「そんなこと言ったっけ?」と言って、完全に約束を忘れてしまっていることも、高齢者の困った行動の典型でしょう。もちろん完全に忘れてしまっていることもありますが、これは高齢者に限らず、若い人にもよくあることです。それよりも約束の話自体、もともと高齢者が聞こえていなかった可能性のほうが大きいのです。特に、雑音が多い所では非常に聞こえにくくなります。実際に介護施設などでは「何も言われず、食べ物を口に詰め込まれた」と怒る高齢者が後を絶たないそうです。もちろん介護士は、ちゃんと話しかけてから食べ物を差し出しているのですが、周囲には多くの高齢者や職員がいるためにガヤガヤとしていますし、介護士は同時に多くの高齢者の世話をしているので、面と向かって話していないこともあります。つまり、なるべく面と向かって話すようにすることで、高齢者にも伝わりやすくなります。大事な用事は、雑音があまりない場所でしっかりと伝えることも意識するといいでしょう。

また、大人数での会話も、高齢者は苦手です。誰が誰に対して話をしているのかがわかりにくく、それが聞こえにくくなることにもつながっています。簡単にできる解決策としては、名前を呼んでから、あるいは肩をたたいてから話しかけるのを心掛けることが有効的です。耳をよくするには、多くの人が同時に話し出すバラエティ番組などを観る、オメガ3脂肪酸の多い青魚やクルミを食べる、などが有効です。

 

 

おカネがないと言う割に、なぜそれを買うの?

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おカネがないと言う割に無駄遣いが激しいことも、よくある高齢者の困った行動です。実家に帰ると、巨大なテレビや冷蔵庫を買っていたり、見慣れない高級羽毛布団があったり、もっと深刻になると不必要な家のリフォームの話が決まっていたりなどです。まず、高い買い物をしてしまうのは、行きつけのお店や、そこにいる店員の言うことを信じ切ってしまうことにあります。今はネットショップをはじめ非常に安い店は多いのですが、長年愛用して信頼しているお店で買ってしまうのです。また、電化製品をはじめ商品の数は非常に種類が多くなっていますが、選択肢が多くなりすぎると高齢者はむしろ選びにくくなることも、研究でわかっています。そのため、店員に言われたおすすめ商品をホイホイと選んでしまうことが増えます。

お店を限定してしまうのは、年を取ると移動が大変になることも関係しています。限られた時間で、限られた回数で買い物をしないといけないので、多少高くても買ってしまうのです。住宅のリフォームなどの訪問セールスにひっかかってしまうのは、高齢者のほうが、将来起きる悪いことを考えず物事のいい面を見がちな「ポジティブバイアス」が関係するからだと言われています。ポジティブバイアスは、残された人生の長さを考えると自然に起きてくる現象です。「あと余命1年」と言われたら、どの商品やサービスを選ぶのかで迷うよりも、さっさと決めて趣味に時間を回すようになるはずです。

 

 

認知症や頑固な性格が原因だと決めつけない

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ほかにも、よくある老人の困った行動は多数あります。「同じ話を何度もする」「自分の家の中など、『えっ、そこで!?』と思うような場所でよく転ぶ」、あるいは「せっかく作った手料理にしょうゆやソースをドボドボとかける」「『私なんていても邪魔でしょ?』など、ネガティブな発言ばかりする」など、「多岐にわたります。これもよく調べると老化による体の変化が原因であることが非常に多くなっています。老いて困った行動をする親などを持つ方も、これから高齢になっていくことに不安を抱えている方も、すでに高齢になっている方も、そのことを意識することが大事です。

 

 

最後に

僕にも今年81歳の父がいます。幸い足腰はだいぶ弱っているものの認知症の症状は、まだ出ていないようです。かと言って楽観的に考える事は出来ません。どこの家庭にも高齢者の両親がいて様々な問題で不安になっている人も少なくないと思います。しかし避けて通れない道なのです。こういう時には、ここに連絡する。もしくは相談するところを今からしっかりリサーチしておく事が必要があると思います。まさに「転ばぬ先の杖」が必要なのです。